2035年に農家の8割がいなくなる!?
こんにちは、農家のひろゆきです。
今回は、農業の現状、特に担い手不足の問題について農家の立場からお話しします。
農業の高齢化の現実
メディアでよく「農業が高齢化している」と報じられますが、実際にどれほど深刻な問題かは、日常生活ではなかなか実感しにくいですよね。しかし、農林水産省のデータによると、農家の約60%が70代以上で、20〜50代の農家は全体のわずか20%に過ぎません。2035年には多くの現役農家が引退する見込みです。実感としても、私たちの地域でも30代の農家は非常に少なく、新しく農業を始める人も年間数人程度です。
現在の農業は高齢の経験豊富な農家が支えてくれていますが、新規就農者以上のペースで毎年辞める農家が増えているため、将来的には大きな問題になりかねません。安価に農産物を食べられなくなるかもしれません。このため、まずは農業に興味を持ち、現場を知ってもらい、そして農業を実際に体験してほしいと考えています。
耕作放棄地の増加
農家が少なくなるにつれ、放置された畑が増えています。この結果、病害虫や病気の温床となり、地域の農業環境が悪化する恐れがあります。また、農業はその特性上、一時的にでも畑の管理ができない場合、元に戻すのが難しいという問題があります。こうして毎年、耕作放棄地が増えています。
土地持ち非農家の課題
多くの農家が個人経営で、世代を超えて田畑を受け継ぐため、農地と個人資産が分離されていません。高齢の農家が引退して子供が相続しても、農業をする意思がなければ売却や利用が難しく、その結果、耕作放棄地が増える原因となっています。
食料供給の未来
このままでは、安定した食料供給が難しくなるかもしれません。農業は機械化やテクノロジーの導入が進んでいますが、根本的には人が大切な産業です。農地のほとんどは個人資産として受け継がれ、簡単に貸し借りはできません。「誰かがやる」から「自分がやる」に意識を変え、すぐに始められる環境作りが必要です。
ノウタスの取り組み「シェアツリー」
私たちノウタスでは、大阪府高槻市で耕作放棄地を再生し、2024年6月に高槻農園を開園しました。個人で農地を借りるのは難しいですが、ノウタスが所有する畑をみんなでシェアする形式で、農業を体験していただけます。ぜひ参加して、農業の現場を感じてください。
大阪府高槻市にあるノウタス高槻農園では、共にぶどうを育てるシェアツリープログラムを実施しています。
農園のメンバーとして、様々な農業体験イベントに参加できます。遠方の方向けにオンラインでの生育状況ご報告や、オンラインぶどう狩りなども行います。成長を見守った特別なぶどうを共に味わえます。
お申し込みはこちらから。
未来への展望
未来を見据えると希望も見えてきます。経営規模を拡大した農家の所得が向上しています。これは、努力次第でより良い未来を切り開けることを示しています。
また、耕作放棄地の利用として手間のかからない作物の生産も増えています。ポップコーンやソルガムなど各地で様々な施策を行っています。
経営拡大には機械、システム、そして人材が必要です。最近では、JAの「デイワーク」サービスなどが農繁期を支える助けになっています。「おてつたび」などのサービスを利用して、農業に触れてみてください。
興味がある方は、ぜひ関連のプロジェクトやサービスに参加してみてください!
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。