
友人の家に伝わる謎の料理・オーモリモーゴリを食す
みなさん、ズドラーストヴィチェ!(ロシア語でこんにちは) 編集部のノブタスです。
本日は私の友人・中橋くんの実家に伝わる謎の料理について書いていこうと思います。
ある日twitter (現X) を見ていたら、中橋くんのツイートが目に入りました。

オーモリモーゴリ…?
全く聞いたことがない料理です。
この料理のことが気になった中橋くんは、お母さんに料理の由来を聞いてみることに。
するとお母さんは父方のお祖母さんに、お祖母さんはお祖父さんから教えてもらった料理であることがわかりました。
そして、第二次世界大戦の際おじいさんが満州から引き上げてくる際、ロシア人の牧師に匿ってもらった時に教えてもらった料理であることもわかりました。
なんとオーモリモーゴリは戦時中にロシアから石川県に伝わった料理だったのです。
さらにモスクワにはゴーゴリ・モーゴリという名前のカフェがあり、中橋家に伝わるオーモリ・モーゴリと似たような飲み物が名物ということもわかりました。
伝言ゲームのように伝わりながら、食べ方も呼び方も変わってしまっていたみたいですね。
食文化の柔軟さを感じます。
Webでゴーゴリ・モーゴリについて調べてみると、どうやらロシアでは伝統的な飲み物で、昔は薬として飲まれていたこともあったようです。そしてレシピも見つけることができました。
こんな話を知ったら食べてみたくなりますね?
そんなわけで中橋くんの家で、中橋家流オーモリモーゴリと、本家ゴーゴリ・モーゴリの食べ比べをやってみることにしました。
それではいってみましょう!
Contents
まずは中橋家流オーモリモーゴリを食べよう
材料
卵2
砂糖 大さじ3
バニラエッセンス 5滴
塩 少々
食パン
バター
レシピ
1. 卵をボウルに入れ、砂糖を加えて泡立て器で泡当てる
2. ふわふわに泡立ってきたらバニラエッセンスと塩を加え、さらに泡立てる
3. トーストを焼き、バターを塗る
4. 完成! 泡がなくなる前に食べましょう

かなり簡単なレシピですね! 実際あっという間に完成しました。
それでは実食!

バターを塗ったパンにオーモリモーゴリをつけて食べるスタイルでいただきます。
これは!なんかちょうど良い味!!
思ったよりも甘さがありますが、ふわふわに泡立ててあるので軽めの味に仕上がっており、食べる手が進みます。
あとなんていうか、人の家の実家のご飯食べてるな…という感じがすごいです。
素朴な甘さで、中橋少年が朝ごはんにこれを食べて小学校に行く…みたいな情景が浮かびます。
材料も少なく工程も簡単で、自分も作ってみようかと思える料理でした。
続いてロシアのゴーゴリ・モーゴリを飲んでみよう
続いてはロシアのレシピに従って本家を作ってみます。
ロシア語Гоголь-могольで検索し、一番最初に出てきたレシピを翻訳にかけて作ってみました。
材料
卵 3個
塩 1つまみ
砂糖 大さじ2
牛乳 1.3カップ
ナツメグ 小さじ0.5
お好みでアプリコットピューレなど酸味のある果物のジュース
材料は似ていますがちょっと違いますね!
バニラエッセンスがなくて、牛乳やナツメグが増えています。
レシピ
1. 卵黄と卵白を分け、それぞれ泡立てる
2. 卵黄は混ぜながら塩、砂糖、牛乳を加えさらに混ぜる
3. 卵白を混ぜ、ナツメグをふりかける
4. 完成!
手順も中橋家流とは少し異なり、卵黄と卵白を分けて泡立てるよう書いてあります。
ただ混ぜるだけの中橋家レシピとは違い、やや複雑ですね。
それでは実食!

こちらは中橋家流とは異なり、飲み物です。
ミルクセーキみたいな感じですね。
味は…優しい甘さですが、ちょっとしつこくて重いですね…
なんとなく薬っぽさもあり、途中で飽きちゃうので1杯飲み切るのがしんどい味でした…
味変しよう!ということで、レシピにあるアプリコットピューレ…は売ってなかったのでイチゴピューレを代用して入れてみました。
うーーーーんちょっとマシになりましたが、あんま変わらないかも…
いやでもこれは寒いモスクワを歩いて立ち寄ったカフェで出てきたら素朴で美味しいと感じるのかも…と話してたんですが、「そういう時はオニオンスープのほうが美味しい」という中橋くんの言葉で論破されました。
結論: 中橋家のオーモリモーゴリは作りやすく美味しい、理にかなった進化を遂げていた!
皆さんもぜひ作ってみてくださいね。
それではまたお会いしましょう。
※記事の内容は中橋くん本人の確認済みです