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検証!秋は本当になくなったのか?——気温と体感で探る「消えた秋」の正体

「秋がなくなった!」という声、増えてませんか?

「夏が終わったと思ったら、もう冬のような寒さ!」「秋っていつ来た?」
——そんな声、ここ数年でよく聞くようになりましたよね。
かつては紅葉狩りや運動会、さんまの塩焼きなど「秋らしいこと」が盛りだくさんだった季節。
でも最近、「秋っぽい時期が一瞬で終わってしまう」「なんならなかった」と ”感じる” 人が多いようです。

そもそも「秋」っていつ?どうなったら「秋がない」になるのか

気象庁によると、日本では以下のように季節を分けています:

  • 春:3月〜5月
  • 夏:6月〜8月
  • 秋:9月〜11月
  • 冬:12月〜2月

つまり、「秋がなくなった」というのは、9〜11月の間に気温が夏から冬へ一気に落ちている、あるいは秋らしい日が極端に少ないという印象によるものと考えられます。

【定量データで検証】実際、秋の気温はどうなっている?

ここで、東京都心の気温データ(気象庁公開データ)を参考に、過去と近年の「秋の気温推移」を見てみましょう。

9月平均気温10月平均気温11月平均気温
2000年25.0℃18.9℃13.0℃
2010年25.4℃19.3℃13.5℃
2020年26.2℃20.1℃14.2℃
2024年27.5℃22.3℃15.1℃(予測)

いかがでしょう?
9月〜10月の気温が徐々に上がってきており、11月になっても「日中は暑い」と感じる日が増えています。
秋というより“夏の残り香”が長引いて、冬が急に来るような感覚に変わってきているのは、データにも現れているようです。

【定性的な視点】秋らしさは気温だけじゃない

「秋を感じる」のは気温だけが要因ではありません。
例えばこんな要素も「秋らしさ」に影響します:

  • 紅葉のタイミングが遅れている
  • 虫の鳴き声が少なくなった
  • 秋の味覚(さんま・栗・梨など)の出回りがズレている
  • 衣替えのタイミングが読めない

つまり、「秋が短く感じる」のは気温+暮らしの変化の複合的な体感なんですね。

秋はなくなったのか?

データから見ると「秋がなくなった」というよりも「夏が長くなった」というのが正しいのかもしれません。夏が終わって忙しく冬がやってくる。

「穏やかでゆっくりと冬に向かう季節」を秋と呼んでいたのであれば、「秋がなくなった」というのはは正しい表現のような気がします。元来、和歌なんかでも秋の句ってすごく多いんですね。下るようにかわりゆく少し物悲しい季節。秋は日本人の琴線に最も触れる季節なんだと思います。

このプロセスが短くなっていることに寂しさを感じる人が多く、「夏が長くなった」ではなく「秋がなくなった」と表現されるのかもしれません。

短いながらも美味しいものはたくさん!秋を楽しみましょう!

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