【全国うまいもん探訪】愛媛県松山市「じぃ家」 発酵姉さんが漬けた漬物が別格でした
仕事柄、日本全国と東南アジアを飛び回っている石田です。
赴く土地土地での魅力的なヒトとの交流と、美味いメシが何よりの楽しみです。
ノウタスでは、世界中で売りやすい農産物の開発やブランディングにも取り組んでいますので、あちこちに出かけていって現地のリアルな食文化や食材、流行っているモノ・コトを知ることは、実はとても大事だったりもします。
今日は、世代交代で各地域にある素晴らしい食が失われていくことを懸念し、さまざまな活動をしている発酵姉さんのお店「じぃ家」の漬け物をご紹介。
数年前に「各地域毎にあるユニークな味噌・醤油・漬物といった味がすごい勢いで消えていって2度と食べられなくなっていってる」って姉さんから聞いて「各地の美味いものが食えなくなるのはダメっす!」と意気投合して以来のお付き合いなんです。
今回、美味しい日本酒と共にいただいたのが、姉さん特製の
・奈良漬
・ぬか漬け(縄文漬け)

まず驚いたのが漬け汁。濃厚なビターチョコレートのような味。ベースが酒粕なので日本酒と合うんです。
今回はチビチビ舐めてましたが、色々な食材に合うと思うんですよねー。

この漬け汁で漬かった白瓜がこれまたサイコーなんです。甘くて酸っぱくて酸味もあって凄く奥深い味。
チビリチビリと齧りながら、日本酒を・・・って、ついお酒が進んじゃいます。
隣には隣の魚と鹿肉もあるのですが、漬物の味が凄すぎて完全に漬物が主役。(料理してくれた大将、ごめんなさい。)
作り方は、塩漬けした白瓜を酒粕とザラメで漬けて2年熟成させるとのこと。

ウィスキーみたいに熟成が進むと味が濃ゆくなっていくので、1年もの2年もの3年ものとそれぞれの美味さがあって熟成の変化を味わうのも面白そう。
ぬか漬け(縄文漬)も凄い。
ぬか漬けって普通は毎日ぬかをかき混ぜるのですが、縄文漬けって、自然塩を使って漬けてからかき混ぜない漬け方らしい。
力強い味わいでめっちゃ味が濃ゆいし、ぬかだけでめっちゃ美味い。

自家製味噌で作る〆のお味噌汁もサイコー。出汁は昆布といりこ、干し椎茸とのこと。
豚汁じゃないよね?って聞いたくらい濃厚な味でびっくりです。

すごく不思議なのですが、八寸とこの漬物が乗ったお皿だけで大食らいの私が満腹になったんですよね。
「後半伸びるタイプ」と自負していて、飲み会の後半にめっちゃ食べる私なのに・・・。
満足感が強いからなのかなぁ。そんなんで〆のご飯や麺を食べずにホテルに戻り、すぐに就寝。
翌朝、睡眠の質が上がり、お腹の調子も良くなっていて、翌日、体調がめっちゃ良いんです。発酵食の効果らしい。
発酵すげーです。
漬物が好きで、よく飲み会でも頼むのですが、なかなか丁寧に漬けた「本物」の漬物に出会わないんですよねー。時々、蕎麦屋で自家製のぬか漬けが出てくるとめっちゃ嬉しい。そんななかで、今回、食べた熟成されたぬか漬けは別格でした。
と、漬け物のことばかり書いてしまいましたが、こちらのお店では肉(ジビエ)、魚、野菜等愛媛の美味しい料理が味わえます。(でも、この漬物はマストで食べて欲しい。)。
その土地で長らく食べられている味、そこでしか食べることできない味。この味、残していきたいなぁ。
漬け物に対する愛情がより深まる名店でした。姉さんの発酵に対する愛が深くて3時間ぐらいずーっと発酵の話してました。


自然食日本料理 じぃ家
愛媛県松山市本町2丁目2-2
TEL 089-935-8525
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