2025年の振り返り
ノウタスのあきひさです。
年の瀬なので、今年を少し振り返ってみます。
今年も相変わらず目が回るような毎日でしたが、そんな一年の中で「いちばん印象に残っている出来事は?」と聞かれたら、迷わず答えるのは、大阪・関西万博での「ノウタスぶどうEXPO」です。
Contents
万博は“約束の場所”
そもそも、この万博での発表は、後から思いついた話ではありません。
もともと、村上さんがノウタスに参画してくれるときに、「新品種の名前はパープルMにしよう」「新品種をつくるなら、万博で発表しよう」という話をしていました。
万博は、最初から“約束の場所”でした。
正直、その時点では本当に新品種ができるのかも、万博で発表できるのかも、そもそも会社がそこまで続いているのかも(笑)、何ひとつ確かなことはありませんでした。
そんな、なにひとつ確かじゃなかった話が、気づけば、岡山の林さんに品種改良をサポートしてもらえるようになり、コシノジュンコ先生のご縁で、万博のレストランを運営されている初亀さんと出会い、「ぜひ使ってください」と、会場までお貸しいただけることになっていました。
振り返ると、自分たちだけで前に進んだというより、本当にたくさんの人に助けてもらって、気づいたら夢がかなっていた、という感じです。
本当に、感謝でしかありません。
万博の振り返り
イベントの目玉のひとつが、「全国のぶどうを食べ比べる」という企画でした。
これを実現するために、ぶどうマニアとして知られる少年Bさんにお願いして、全国から約40種類のぶどうを集めてもらいました。Bさんは、できる限り自分で車を走らせて農家さんを訪ね、直接話をしながら、その年、その畑のぶどうを集めていく人です。
万博の前日にも、「どうしてもこのぶどうを、みんなに食べてほしいから」と、大阪から岡山まで、一房のために車を走らせていました。相変わらず、すごい人です。
集めていただいたぶどうは、万博前日までに私(髙橋)の実家に集結。当然、冷蔵庫には入りきらない量なので、自分の部屋の冷房をガンガンにかけて、毛布にくるまりながら、ぶどうと一夜を過ごしました。
少年Bさんが集めてくれたぶどうは、どれも本当に素晴らしくて、めちゃくちゃおいしかった!
ゲストの満足度もとても高く、結果として、とても良いイベントになりました。(少年Bさんはご自身でも食べ比べ会を企画されているので、気になる方はぜひチェックしてみてください)
万博では、ぶどうの食べ比べや新品種「パープルM」の発表だけでなく、AIでぶどうを育てる研究の話があり、ぶどうのお菓子づくりの話があり、ファッション(コシノジュンコ先生の農作業着)の話もありました。
ノウタスの取り組みは、一見すると振り幅が大きくて、「いろいろやってますね」と言われることも多いです。
でも、根っこにある課題は、ずっと同じです。
人がいない。担い手がいない。気候変動で、これまで通りが通用しなくなってきた。
地域の環境に合っていて、育てたくなる品種をつくり、地域のブランドとして、地域と一緒に育てていく。
一方で、AIや最新の栽培技術を使って、場所や環境の制約から離れ、ぶどうを育てる。
正反対に見える二つのやり方ですが、どちらも「これからも農業を続けるため」に必要だと思っています。
年の終わりに
万博は、ゴールではなく、「ここまで来ました」という通過点でした。
来年は、高槻にいよいよ新品種「パープルM」を植えていきます!
テクノロジーぶどう園も、実験ではなく本格的に動かす一年になります!
「Win-WinよりもFun-Fun」の理念のもと、できることを一つひとつ、楽しみながら積み上げていきます!!
今年も、本当にたくさんの人に支えられました。
関わってくださった皆さま、ありがとうございました。
それでは、良いお年を。
来年も、いっぱいぶどうを食べましょう!