
ノウタス高槻農園の2年目のお話 5月編
こんにちは!ノウタス高槻農園のさとちゃんです。
今月も農園での作業の様子をお届けします!
5月の高槻農園は、ぶどうの成長がぐんと進み、作業も本格的になってきました。
農薬散布や芽かき、草刈りなど、ぶどうを育てるための大切な作業が盛りだくさん!
今回は「初心者目線」で、なぜ農薬をまくのか、芽かきって何なのか、そして草刈りの大変さなども交えてお伝えしていきたいと思います!
Contents
病気から守る!ぶどうの成長とともに始まる大切なケア
4月末にかわいい芽を発見してから、ぶどうの樹たちはぐんぐん成長!
特に5月に入ってからは、枝や葉が一気に広がってきて、畑がとても賑やかになってきました。
芽が成長していく姿は、本当に力強くて、見ているだけで元気をもらえます。
そして今月もはじめてのことがたくさん!なかでも印象に残っているのはこちら。
ブドウの枝に発生した透明球状の物体。

これは真珠玉と呼ばれるそうです。とっても綺麗!ネーミングも素敵じゃないですか??
生育が盛んな時期のブドウの枝で分泌液が丸く固まったものとのこと。
生育旺盛な枝ほど発生するということで、とっても嬉しくなりました。
そんな生命力あふれるぶどうたちを、これからもしっかり育てていくために欠かせないのが「病気の予防」です。
元気な姿を守るために、「農薬散布」を実施しました。
5/3(土) 黒とう病対策で農薬散布
「黒とう病」は、ぶどうの葉や枝に黒い斑点ができ、やがて枯れてしまう原因になるそうです。
実は昨年6月、ノウタス高槻農園が本格始動したときには、すでに多くの枝が黒とう病にかかってしまっていたそうです。気を引き締めて、今のうちからしっかり予防!

5/12(月) 農園開放日
この日は、シェアツリー会員さんと一緒に作業する「農園開放日」。黒とう病の予防と除草作業、芽かきの作業を実施しました。(芽かきについては次の項目でご紹介します。)
「黒とう病」の予防の農薬は、2回に分けて散布するのが効果的だそうで、前回5/3(土)から約10日後の本日、2回目の散布を実施しました。

5/28(水) 病気対策と無種子化
この日は大きく2種類の農薬を散布しました。
ひとつは、「べと病」などの病気対策。
「べと病」は湿気の多い季節に発生しやすく、葉に黄色や茶色の斑点ができてしまう厄介な病気です。(ぶどうの病気のほとんどが「カビ」によるものだそうです。)
これから迎える梅雨の季節に備えてしっかり対策です!
もうひとつは、無種子化のためのお薬です。(マイシン処理)
ぶどうを「種なし」にするためにはジベレリンという植物ホルモンを使った処理が必要ですが(6月より実施予定)、実はジベレリン処理だけでは100%種なしにすることは難しく、約90%程度といわれています。
うまくホルモンが果房に浸透しなかったり、処理のタイミングや果房の状態によっては、種が残ってしまうこともあるそうです。特に、「シャインマスカット」では、ジベレリン処理とマイシン処理を併用することで、高い無種子化率が得られるということで、種なしぶどうの栽培において重要な役割を果たしているそうです。
本当に知らないことだらけで、学ぶたびに、農業の奥深さを感じます。
芽かきとは?ぶどうの成長を助ける大事なひと手間
「芽かき」とは、ぶどうの樹に出てきた余分な芽を取り除く作業のこと。
芽が多すぎると、栄養が分散してしまって、良い実が育ちにくくなるそうです。
作業していて感じたのは、「どれが残すべき芽か?」の『見極め』が難しい…。
でも大丈夫!私はひとりではない。w
ノウタス取締役でぶどう農家の岡木さんに丁寧に指導していただきながら、
シェアツリー会員の方と一緒に進めていきました。とても心強いです。

ちなみに、トマトにも「芽かき」という作業があるのをご存知ですか?
家庭菜園でトマトを育てたことのある方は、「わき芽を取る」作業をしたことがあるかもしれません。それがまさに芽かきだそうです。
トマトの「芽かき」とぶどうの「芽かき」の違い・共通点
共通点:
・どちらも不要な芽(わき芽)を取り除く作業
・栄養を本来育てたい枝や実に集中させるために行う
・放っておくと、風通しが悪くなり病気の原因になったり、実の質が落ちる可能性がある
違い:
・トマトの芽かきは、主に「わき芽」を摘み取る作業で、割とわかりやすい場所に出てくる芽をとります。
それに対しぶどうの芽かきは、「どの芽を残すか」という選定を含んでいて、将来どの枝が主役になるかを見極める判断も必要になります。
(初心者にはちょっとドキドキする作業でした)。
除草作業の現実!
ほんっっとうに、体力を使います…!!
🌿 5/8(木)草刈り・除草剤散布
🌿 5/26(月)農園開放日・除草剤散布
5/26の農園開放日では、参加者の皆さんと一緒に除草作業を行いました。
本当にありがとうございました!
普段よく作業しているのは、ぶどうの収穫を目指しているE農園。でも実は、それよりも2〜3倍の広さがあるC農園・D農園という場所もあり、こちらも手入れが必要です。
今年はまだ収穫予定がないC・D農園ですが、しっかり整えておかないと後々大変なことに…。ということで、実際に足を踏み入れてみると…想像をはるかに超える草の勢いに圧倒されました!
特にC農園は、入り口がわからなくなるほど草木が生い茂っていて、まさかの「ここであってる…?」という状態に(反省です…)。草の中には腰以上の高さの枝や、トゲを持つ植物もあって、思っていたより何倍も苦戦しました。
それでも、シェアツリー会員の方々にご協力いただいたおかげで、D農園・E農園の除草はほぼ完了!C農園も、まずは入り口付近からしっかり手を入れることができました。
来月はさらに多くの方にご参加いただける予定です。
みんなで力を合わせて、おいしいぶどうの収穫に向けて、着実に進んでいけたらと思っています!

6月の予定
6月は、ぶどうの成長にとって重要な作業が目白押しです。
- 誘引作業:新しく伸びてきた枝を支柱や棚に固定して、ぶどうの樹の形を整える作業。
- 房切り:実をつける房の数を調整し、品質を高めるために余分な房を取り除く作業。
- ジベレリン処理:種なしぶどうにするためのホルモン処理。
- 草刈り、除草作業
最後に
5月は作業内容もぐっと本格化して、学びと発見の多い1ヶ月でした!
そろそろ梅雨入りの時期も気になる今日この頃ですが、6月もとても重要な時期とのこと。
個人的には、ぶどうの花が見られるのがとっても楽しみです。
噂によると、花びらはないとか?? いい香りはするのでしょうか?
ワクワクしております。
最後までご覧いただきありがとうございました。
ノウタス高槻農園では、ぶどうのシェアツリー会員さんを随時募集中です。会員さんは、高槻農園のメンバーシッププログラムに参加し、ぶどうの木の成長を共に見守りながら収穫を楽しむことができます。ぜひ以下のサイトからチェックしてみてください!
▼ノウタス高槻農園の公式サイトはこちら
https://takatsuki.notas.co.jp/